青猫文具箱

青猫の好きなもの、行った場所、考えた事の記録。

ハロプロの「この夢は誰にも教えない」が好き。

元モーニング娘。の小川麻琴さんの芸能界引退のニュースが流れて、行ったり来たりなハロプロへの熱的なものが再燃してます。

普通に青春の隣には、ハロプロがあった世代なんです。あいののをテレビで見て憧れて、同世代4人が入った5期(小川のまこっちゃんもここ)にワクワクして。

中でも「初めてのロックコンサート」をすごく覚えてます。アルバム曲で、この曲と「電車の二人」の2曲にモーニング娘。のメンバーが分かれて歌うんですが、他の5期は電車の二人に振り分けられて、まこっちゃんだけ初めてのロックコンサート。さらにゴマキ押しのけての台詞パートまであって。

まこっちゃんのウェット感のある台詞、好きです。同じくアルバム曲の「友達(♀)が気に入っている男からの伝言」も印象残ってるなー。

 

それでハロプロの曲をiPhoneで聴いて、で、思い出したんですが、例えば「涙の星」(後藤真希)の歌詞、

誰にも教えぬまま ここまで来たわ

夢はまだまだ内緒なの 優しく見守っていて

つんくさん作詞で何度も歌われた「夢は叶うまで、誰にも内緒」「夢を抱け、この夢は誰にも教えない」がすごく好きでした、私。

「Let's Do 大発見」(藤本美貴)「ALL FOR ONE&ONE FOR ALL!」(H.P.オールスターズ)、「夢」(松浦亜弥)、「バカにしないで」(Berryz工房)、古くは「HELLO!また会おうね」(20人祭)。あとはハロプロ枠ではなくNICE GIRL プロジェクト!ですが、キャナァーリ倶楽部の「ニシキナガレ」にも。

夢は叶うまで秘密。芸能界という自分を売り込むのが基本にあるショービジネスで、商材たり得る「夢」を内緒にするのか、て自分の中では驚きがあって。で、好きなフレーズだったんです。あの華やかな世界にあっても、夢は秘するものなのね、て。

 

その歌詞の意味を改めてつらつら考えてたんですが、朝ご飯作ってたら、唐突に思いついたので、書きます。

 

子供の頃なら、夢は自分で叶えるものだと奢ったかもしれないけど、今ならわかることがあって、それは「夢って誰かに叶えてもらうものだ」ってことです。他力本願というわけではなくて、「夢叶え」て祈りつつ努力して、でも最終的には砂漠の中の一握りの砂金のように、「誰かに見出されるもの」です。

例えばですね、私が今「あのプロジェクトの担当になりたい」と思ったら、目の前の仕事を堅実にこなしつつ、はっきり声をあげます。人事権がある人たちに聞こえるように、「あのプロジェクトがやりたいんです」て。

努力しているのは自分だけじゃなくて、それは外から見れば見分けられない位の差異で、だから声をあげて認識されたなら、可能性を見出してくれるかもしれないじゃないですか。たくさんあるものの中から自分の手を引っ張ってもらうには、まず声をあげて知られることが大事で、それが確実な近道だと思うんです。

 

でもそうじゃなくて、「この夢は誰にも教えない」。声に出して伝えれば誰かが引っ張り上げてくれるかもしれないのに、協力してくれるかもしれないのに、秘める。

初詣での願い事を口にしないのと一緒で、すごく「宝物」的だなぁと。願掛けは「他の人を頼ると神様が嫉妬するから神様以外に頼っちゃいけない」なんて言いますけど、それ聞くたびに厳しいなぁ、て思います。だって、適度に口にしたほうが誰かの手が借りられて、夢は叶いやすくなるのにって。

夢を叶える機会、チャンスを、孤独に自分だけで探しに行くのって、辛くないですか。なのに、夢を叶える確実な近道である「声を上げる」を自分でタブーにするのって、潔癖であるとも、奥ゆかしさであるとも言える。

だけどその分、誰かの手垢はつかないわけで、純度高めなまま残ってくのかなー。人の指紋がベタベタついて曇った鏡よりは、自分がくっきり見えるのかもしれない。

なんて。厳しくて、でも、宝物的に切なくて尊いなぁと「この夢は誰にも教えない」のフレーズについて改めて思った、そういう話です。

 

もしかしたら今から、ハロプロ関係の過去のインタビュー記事やブログ、Twitterなんかを漁れば、答えが見つかるのかもしれないけれども、自分で思いついた答えほどしっくりはこない気がします。答えのある話でもないしね。

というか、好きだなハロプロ。あの頃とは違うメロディで、歌詞が耳に響きます。まこっちゃんの秘めたる夢は、叶ったのかな、とか思いを馳せて。

 

★★★ 

余談、というか蛇足です。

つんくさん歌詞でモーニング娘。の「21世紀」で、あれだけ「夢を抱け、口にするな」言ったつんくさんが、

あなたの夢を少しだけ教えて おまじないをするのよ 

と歌わせていて、しかも夢まで宣言させていて、地味にもにょる。 何か理由があるのかしら。