女子会という情報共有システム。
女性の数が多い会社なので定期的に女子会があります。元はある部署で細々と開催されてたのが、異動と化粧室の情報交換で広がり、人の入れ替わりはありつつも割と広範囲で女子会が開催されてる感じ。ケーキをホールで買ってきてランチのデザートとして休憩室で食べたり、休日料理を持ち寄ってホームパーティ的なこともします。
そこで交わされるのはたわいないおしゃべりです。彼氏がどうとか、旦那が休日何もしなくてとか、あそこのプロジェクトは筋悪だとか、うちの子が朝なかなか保育園に行かなくてとか、社員とバイトができてるっぽいとか、あそこの出入り業者は使わないほうがいいとか。
そこては職場の情報共有も行われますが、期待するほど有益な情報は展開されません。ただ何年か働けば、評判や評価はこういう場で決定され拡散されるとわかってるので、自分のブランド管理の一環として骨を折るわけです。参加しないのは欠席裁判と同じ。あと単純に、接触回数を増やしておけば「親しさ」が仕事で有利に働く場面て多いので。
『なぜ昇進するのはいつもあなたではないのか』では、自分のブランド管理について、
なぜ昇進するのはいつもあなたではないのか もっと早く知っておきたかった「社内政治」の技術
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第7章 評判とブランド管理に気を配るー自分のストーリーは何か
評判を構築するには膨大な時間がかかると思っている人がいたら、考えを改めよう。それほど時間はかからない。そして、ほんの数秒でだいなしになる。あなたに対する周囲の認識管理の一環として、自分のイメージや評判ー「ブランド」と言い換えてもいいーには常に気を配らなければならない。
広い職場では、その人が仕事できるかどうかなんて一緒に仕事してみなければわからないことも多いわけです。それは人事も同じ。評判や評価を自分でマネジメントしてマーケティングするぐらいじゃないと、誰かに舟のオールを握られてどこに行き着くかわからなくて怖いですよね。
もちろん、その企業文化が合わないならサクッと舟を降りて、他の舟に乗ったり、別の手段を模索すれば良いわけです(自分はそうした)。
タバコ部屋という意思決定システム。
仕事のためにタバコ吸おうかな、と頭を悩ませた時期があります。きっかけは、当時の職場の意思決定者が喫煙者で、いろんなことがタバコ部屋で決まってたから。
企画で大きな予算が必要になって、予算折衝も根回しも丁寧にやり、実務者間では了解がとれ、なのにラストにひっくり返されたのです。割り食って予算減らされる部署の人がタバコ部屋で意思決定者に直談判。で、例年通り配分せよとのトップダウン。後で上司からそんな裏事情を聞かされ、論ではなく情で意思決定が行われたと口惜しい気持ちになったのは懐かしい思い出。今は根回しが足りてなかったと反省するだけですけどねー、当時はそこまで社内政治が読めなかった。
『働く女性 28歳からの仕事のルール』でも似た話が出てくるのですが、
私がつくづく実感した象徴的な出来事は、重要な物事がタバコ部屋で決まっている知った時でした。
喫煙ルームにこもっていた男性たちがバーッと席に戻ってきて、「じゃあよろしく」とお互い言い合っています。実はプロジェクトの方針をタバコ部屋でインフォーマルに議論していたようなのですが、私にしてみれば「きょとん?」みたいな状態です。
職場というフォーマルな場にあるインフォーマルな空間、タバコ部屋。狭いその場所、何か喋ろうとすれば共通話題のナンバー1はやはり仕事の話。
それに接触回数が増えればそれだけ、単純に親しさは上がります。知ってる人間同士の根回しのしやすさは、それ以外の比じゃない。そしてそこに意思決定者がいるわけです。
タバコを吸わない意思決定者に変わるまで、あのタバコ部屋という空間で何が密談されているのかやきもきしてましたねー。
げに恐ろしきは社内政治ではなく。
最近女子会にスイーツ男子の参入があって名がスイーツ会に変わり、タバコ部屋が集約という名の縮小方向にあることが伝えられ。
女子会とタバコ部屋。性別とか喫煙の有無で区切られるサロンてちょっとずるいよなー、なんて。そんな話題が飲み会で盛り上がりました。
それに比べて飲みニケーションのフラット感たるや。飲み会なら、飲めなくても食べればいいわけですし!タバコ部屋のように、必ずそれを嗜まなくても良いのが良い。ソフトドリンク偉大。
...でもそれすらも一企業の「とある井の中の蛙」的社内政治の話だと思うと、政治って怖いなーとか。これが国家規模、世界規模で存在するわけです世の中には。