せっかく時間をかけてした読書、忘れるに任せるのはなんかもったいないですよね?
読書効果を上げるため、読みっぱなしで終わらせず、読書ノートをまとめる人は結構多いと思います。ブログをやってる人なんかは、書評(レビュー)や読書感想文としてまとめてみたり。
ただ、いきなり読書ノートをまとめよう、と思っても、なかなかやり方がわからないもの。読書自体、学校で方法を教えてくれたりしないですし...。
というわけで、読書ノートをつくるなら、いやいや読書をするなら押さえておきたい!オススメの読書術の本まとめです。
サマる技術(作者: 船登惟希)
本を読みっぱなしで終わらせない、選び方読み方まとめ方の技術。
本をサマリー、要約する技術の本。本の選び方、読み方、まとめ方がメインなのでジャンル的には読書術本ですが、記憶術、勉強術の要素も多分に含まれてます。書きっぱなしじゃない読書ノート作りに頭を悩ませる人は一読の価値あり。要約に当たっての文の削り方や「どこに筆者の言いたいことが書かれているか」も丁寧に説明してるので、国語が苦手な学生さんにも向いてるかも。
面白いなーと思うのが、難しい内容を理解するにはボトムアップ処理(単語の意味を知る)と同時にトップダウン処理(文章に関する知識を持つ)を円滑に行う必要があって、知識を深めるサポーター(書評や前・後書き、背景知識)の活用が重要になる、というところ。新しい知識も、既知のフレームに当てはめると理解しやすい、は成る程と思うので今後心がけたいです。
乱読のセレンディピティ(作者: 外山滋比古)
Andante(歩くような速さ)で読書世界に耽る。
親しい仲間としか打ち解けない人と、ビジネスライクに終始する人と、友人も恋人も仕事仲間もいて適度な距離を保つ人の、誰の世界が一番広いか、の話。つまりは中庸です。立ち止まるでも走るでもなく、歩くような速さこそ、文間を正確に捉えることができるのです。
熟読のような距離の近過ぎる主観的読書ではなく、速読のような遠くから見たままを受け入れる他観(そのまま迎合してしまう他人の主観)的読書ではなく、中庸の距離を保った客観の読書こそ、単なる知識ではなく思考の術となる、という、一風変わった読書のすすめ。
本書で一番面白いのがセレンディピティの呼び込み方。ひたすら読んでは忘れる乱読法では、読書ノートも取りません。忘却に任せ、そのうち強く記憶に残ったものが変質して美化・変化し、ふとした瞬間に全く関係ない領域の事柄と結びつく。これってつまり、具体的な物事が時間的熟成を経て抽象化することで、他ジャンルに転用可能になるってことかしら、と理解。
読書は「アウトプット」が99% (作者: 藤井孝一)
書評が上手く書けずに悩む人が、書評を真似ぶに最適な本。
読書術の本として購入したら「本を読んだ後」の話がメインでした。読んだ内容を即行動に移せ、よりはハードル低めで、読んだ内容を「話し」て「書く」(+可能なら行動する)なアウトプットの紹介。
読書術的には多読で自分に必要な部分を「斜め読み」「飛ばし読み」「逆さ読み」で見つけていくやり方。同系統の読書法は世にいくらも出回っていて、珍しさはないと思います。
本書の本領発揮だと思うのは後半、まさにアウトプットの部分。特に、要約力や文章力を鍛える手法としての「書評・レビュー」が、手堅いながらシンプルにまとまって、「書評とは何ぞや?」と頭を悩ませる身としては面白かったです。しかも最後の章では著者自らの書評が掲載されているので、ひとつの書評の形を知るには最適なんではないかと。学ぶは真似ぶから始まり、守破離であると言いますし。
あと、文中で引用される本がどれも面白そう。古典に分類される種の本を「読みたい!」と思うのは久しぶりかもしれません。
コンサルタントの読書術 確実に成果につながる戦略的読書のススメ(作者: 大石哲之)
読書の秋は、本の読み方も初心に帰りましょうの巻。
コンサルタントの読書術 確実に成果につながる戦略的読書のススメ
- 作者: 大石哲之
- 出版社/メーカー: tyk publishing
- 発売日: 2013/12/08
- メディア: Kindle版
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読書の勘も、長い時間繰り返せば鈍ると思うんですよ、刃と一緒で。
という訳で、錆落とし的に本の選び方読み方活かし方の読書術。とてもコンサルタント的な読書で短期間に専門家になる方法、でした。効率を徹底した読み方自体もさることながら、本の構成もロジカルかつ簡潔で読みやすい。この価格でこの内容はコスパ最高です。
本は最初から読まず「今の自分が必要とするところ」だけ読んで、後は捨てる、や、同ジャンルの本を複数読みしてどの本にも出てくる肝を見つけ、繰り返し別角度から読むことで知識を深める、は普段もう少し意識したいと思うところ。
一番興味深かったのが"成功本"の読み方。「無職の僕が3年で1億稼いだ方法」など素敵コピーに惑わされがちな成功本ですが、着眼すべきは成功した具体的手法ではなく、そこに至るギャップです、に∑(*゚д゚*)ハッ!!としました。深い。
★★★
直接読書術の本ではないですが、読んだ後の読書ノートまとめの一手段として、マインドマップなんていかがでしょ?
描くだけで毎日がハッピーになるふだん使いのマインドマップ(作者: 矢嶋美由希)
読書ログはマインドマップでいかが。
真っ当に初心者向けのマインドマップの使い方本。具体例が豊富で、あぁこういう場面でマインドマップを活用するかのイメージが掴みやすい。
マインドマップの特徴の、
- 頭の中を整理・俯瞰する;知らないことがわかる
- 連想;思考を広げる
- 思考プロセス、癖が視覚化できる;伝える、共有する
を活かして、旅行の計画や勉強の項目整理、自分ログや読書ログ、あとセミナーをマインドマップ的にメモする、というのが面白そう。引継書の作成をマインドマップで項目の洗い出し→清書、というのは、次の機会に実際やってみます。
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